令和8年度 第2回 地名講演会に参加して
- 投稿日
- 執筆者
- 布施克彦
- 掲載元
- ミニだより120号
2026年10月24日(土)
令和8年10月24日にFプレイスにおいて行われた講演会は、(株)玉川文化財研究所・上席研究員の中山豊氏により、「写真考古学で見た藤沢」と題して行なわれた。

考古学といえば、発掘調査を通じて主に古代の歴史を研究する学問と理解されるが、中山氏ご自身がその道の専門家でもある。同氏が近年取り組んでいる写真考古学は、写真という近代以降の材料を用いて、歴史を解き明かす学問で、耳新しい学研の内容を理解しようと、同氏の話に聞き入った。
同氏は主に、古い写真の撮影時を特定する方法や、同じ場所を撮影した写真を年代順に比較して、その場所の時代ごとの変遷を知る手法を解説された。考古学というと、もっぱら古代の事象を研究対象にすると思いがちだが、「昨日以前のことが考古学の対象」という先人の言葉もあるそうで、見識を新たにすることができた。
考古学は従来、発掘調査という専門知識や技術と根気を要する作業を伴うが、写真ははるかに簡便に扱える研究材料や手段だ。稲作開始時期の遡上とか、大規模古代集落の発見といった通説をひっくり返すセンセーショナルな発見を、写真考古学に求めるのは難しい気もするが、今後の先端技術利用による写真解析の進化によって、写真考古学が新たな歴史解明に貢献することを期待したい。

講演の中休みの合間に、浅野マヌエラ氏(ボーカル)と若林稔氏(ピアノ)によるミニ演奏会があった。講演内容との兼ね合いに違和感を持った人がいたかもしれないが、筆者としてはすべてが馴染みの耳易い曲で、よい息抜きになった。
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