津久井郡に謎の「湘南村」

~地名そぞろ歩き~
投稿日
執筆者
梶浦清敏
掲載元
ミニだより119号

どの地域を「湘南」と呼ぶのかと、軽い気持ちで調べていたら、以前の津久井郡(現在の相模原市)の山間部に「湘南村」という村があったことを知りました。「〇〇湘南村」などの観光やビジネス上のネーミングとかではなく、正式な村の名として、相模川沿いに「湘南村」があったのです。

67年間存在した「湘南村」

明治時代の村名入りの地図「大日本管轄分地圖(明治32年)」(別掲)にはっきりと「湘南村」がありました。

明治22年(1889年)市町村制が施行され、津久井郡の小倉村と葉山島村が合併。その時に「湘南村」が生まれました。

その後昭和30年(1955年)に「湘南村」が近隣の川尻村、三沢村と合併したときに「湘南村」の名前は消滅。67年間だけ存在したことになります。

「湘南村」の村名の由来

相模川を当時の文人たちが「湘江」と呼んでいたことが端緒になったようです。「湘江」とは中国の湖南省を流れる風光明媚な川のこと。そんな湘江(相模川)の南に位置するので「湘南」と名付けられたといわれていいます。相模湾沿いの湘南エリアとはつながりはなく、独自に湘南という村が誕生したのです。

いまも残る「湘南村」のおもかげ

現在も「湘南小学校」があり、バス停の名前にも「湘南小学校前」があります。また臨済宗の「小倉山湘南寺」というお寺も現存しています。

さらに葉山島ゴルフクラブのレストランが「湘南村」とネーミングされているそうです。一度、訪れてみたいと思っています。

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